こんばんは、シドニーマンです。
実は世界で2番目に同性愛者が多いと言われている街がシドニーです。街や社会もこの状況を受け入れています。おかげで毎年2月中旬頃から3月上旬頃にかけてシドニー市内(特にオックスフォードストリート Oxford Street界隈)は、このマルディグラ Mardi Gras 一色になります。
今回は2022年のマルディグラの予定と過去のマルディグライベントをご紹介したいと思います。
コロナ前とコロナ規制がある中で行われたマルディグラの違いも見ていただけるのではないでしょうか。
2022年2月18日(金曜日)から3月6日(日曜日)までの期間、行われる予定です。
- マルディグラ Mardi Gras とは?
- マルディグラ Mardi Gras が始まったキッカケは?
- マルディグラ Mardi Gras で行われる様々なイベント
- マルディグラ パレード Mardi Gras PARADE
- フェア デー Fair Day
- マルディグラ パーティー Mardi Gras Party
- マルディグラ映画祭 Mardi Gras Film Festival
- ステップイントゥーパラダイス Jenny Kee and Linda Jackson: Step into Paradise
- ファミリーファンデー Family Fun Day
- ストロンガー トゥギャザー Stronger Together
- Laneway
- クィアアートアフターアワーズ Queer Art After Hours
- マルディグラサンセットクルーズ Mardi Gras Sunset Cruise
- その他にもあるイベント
- マルディグラギャラリー Mardi Gras Galleries
- まとめ
マルディグラ Mardi Gras とは?


シドニーで言う、マルディグラ Mardi Gras とは、
世界最大級のゲイ、レズビアンの祭典
になります。
オーストラリアはマルチカルチュラリズムを謳っていますし、その中特にシドニーは性的マイノリティー(同性愛や両性愛者、トランスジェンダーなど)と呼ばれる人たちに、とても寛大な街でもあります。
このマルディグラ開催期間はLGBTの象徴であるレインボーフラッグでシドニーが彩られます。
性的マイノリティーと言われる人びとを表す“LGBT”とは、
LはLesbian(レズビアン、女性同性愛者)、
GはGay(ゲイ、男性同性愛者)、
BはBisexual(バイセクシュアル、両性愛者)、
TはTransgender(トランスジェンダー、性別越境者)
各英語の頭文字を取ってLGBTと言います。
マルディグラ(仏: Mardi gras)とは、フランス語で「肥沃な火曜日」の意で、謝肉祭の最終日、灰の水曜日の前日を意味する。英語では「告解火曜日」「懺悔の火曜日」「パンケーキ・デイ」を意味する「シュローブ・チューズデイ」[1]が相当する。
ウィキペディアより引用
*シドニー以外でもマルディグラがあります。それはアメリカ合衆国ルイジアナ州ニューオーリンズで行われています。こちらは謝肉祭になっていて、ゲイ、レズビアンの祭典ではありません。
マルディグラ Mardi Gras が始まったキッカケは?
どんな出来事やイベントにも必ず始めるキッカケがあります。このマルディグラ Mardi Gras もそうです。
性的マイノリティーに対する偏見が今よりも大変強かった時代、1978年にLGBTコミュニティーメンバーが差別への抗議デモ行進を始めたことがキッカケと言われています。
そしてそれが現在毎年イベント最終日前日に行われるマルディグラパレードの始まりとも言われています。
昔はこの時期何度も警察と衝突があったデモ行進ですが、今ではこのマルディグライベントの最後の盛りあがりに必要不可欠なモノになっています。またこの当時の参加者は“78ers”と呼ばれ、毎年マルディグラパレードに登場し大喝采を浴びています。
この世界的LGBTイベント“マルディグラ”。最終日前日に行われるパレードには銀行員や警察官も参加しており大いに盛り上がりを見せてくれていて、今では国内大手銀行や航空会社などがスポンサーになっている国内屈指の世界的大イベントとなっています。
毎年異なるテーマがあり、昨年2021年は、”What Matters(重要なこと)“。
「あなたにとって重要なことは? 何のために、誰のために行動し、そしてこれから何をする?」。
今年2022年は、”United We Shine(私たちは団結して輝く)”。
「今が私たちが団結するとき。今が私たちの輝くとき」
と掲げられています。
お互いの違いを認め同じ社会で共存、団結するためにできること。それはお互いを知るということ。この世界的ゲイレズビアンの祭典マルディグラを通して多様性を肌で感じてみてはどうでしょうか。
マルディグラ Mardi Gras で行われる様々なイベント
このマルディグラ Mardi Gras が行われる時期(毎年2月中旬頃から3月上旬頃)、様々なイベントがシドニー各地で行われます。
LGBTの象徴であるレインボー・フラッグでシドニー中が彩られ、多様性あふれるイベントがこの期間中シドニーの至る所で行われます。
※各イベントに対してチケット料金が発生するモノと無料モノがあります。またチケット料金には発券手数料が別にかかることがあります。詳細は購入時に確認を忘れずに。
マルディグラ パレード Mardi Gras PARADE

mardigras.org.au/events/parade
もうマルディグラと言ったらこのパレードです。これを見ずにマルディグラは実感できません! このイベントの最大の盛り上がりを見せる歴史あるパレードは、毎年50万人以上もの観客動員数で知られています。
バイク集団、ド派手な衣装のドラッグクイーン、装飾を施されきらめくネオンでパレードを盛り上げてくれる消防車や警察車両。ものすごい数のグループがパレードに参加し各々の世界観をアピールしています。
沿道(オックスフォードストリートやリバプールストリート等)での観覧は無料ですが、パレード開始数時間前からパレード用にバリケードが張られ道路が閉鎖されます。
ハイドパーク側からオックスフォードストリートにかけてが見応えがあります。

パレードは、ハイドパーク(Hyde Park )横のウィットラムスクエア(Whltlam Square)から始まります。その後、オックスフォードストリート(Oxford Street)に沿っていきテーラースクエア(Taylor Square)を右折しフリンダースストリート(Flinders Street)に入ります。その後ムーアパーク(Moore Park )までアンザックパレード(Anzac Parade)を進みます。
コロナ前まではこうやってこのパレードの為に道路を閉鎖しパディントン周辺は異様な盛り上がりがありましたが、2021年、2022年とコロナ対策で、公道でのパレードは行われません。会場をムーアパーク(Moore Park)にあるクリケットスタジアムに移しております。

フェア デー Fair Day

ピクニック気分で気軽に参加してみよう。
シドニー大学隣の公園(Victoria Park)がこのイベント会場になります。LGBTのアーティストによるライブコンサート、各種アクティビティー、多国籍フードの出店、日没後のDJパーティーなどがあり、マルディグラを感じさせてくれます。
会場:Victoria Park(Parramatta Rd., Broadway)
料金:入場無料
Web: mardigras.org.au/events/fair-day
マルディグラ パーティー Mardi Gras Party

パレードの後は朝までダンスで盛り上がります。
パレードの熱気冷めやまぬままダンスパーティーに突入しさらなる盛り上がり!マルディグラパレードが終わる深夜から朝まで踊り明かしです。このパーティーには毎年世界的大物アーティストがゲストとして登場します。
会場:Hordern Pavilion and surrounding venues(1 Driver Ave., Moore Park)
料金:有料
Web: mardigras.org.au/events/party
ですが、2022年は新型コロナ対策の為中止です。
マルディグラ映画祭 Mardi Gras Film Festival

毎年上映される映画の本数が増えてくるこのマルディグラ映画祭。映画を通してLGBTの世界に触れる事が出来ます。2022年は110本以上の作品が見れます。
以前はニュータウン(Newtown)にある映画館 Dendy Newtownで上映していましたが、2022年はon demand であったり、イベントシネマで上映します。
Web: https://queerscreen.org.au/
ステップイントゥーパラダイス Jenny Kee and Linda Jackson: Step into Paradise

創造的なデザインでオーストラリアファッション界に多大な影響を及ぼしているファッションデザイナー、ジェニーキーとリンダジャクソン。この2人によるマルディグラの象徴、レインボーカラーとオーストラリアらしさを取り入れたデザインがマルディグラパレードでも登場します。
2021年には、この2人のデザインを使った衣装でマルディグラパレードに参加していたグループがあったようですが、2022年に関しては公式発表されておりません。
ファミリーファンデー Family Fun Day

オペラハウス対岸に位置し、ミルソンズポイントにある大きな顔が目印の「ルナパーク」がレインボーカラーに彩られます。
アトラクション乗り放題、クリスタルパレスダンスパーティーがあったり、サプライズのパフォーマンスも満載で家族で楽しめます。こちらのイベントは2021年には行われましたが、2022年には行われません。
場所:Luna Park(1 Olympic Dr., Milsons Point)
ストロンガー トゥギャザー Stronger Together

気が付いてしまった自分の性別への違和感、同性へのあこがれ、肉体の手術、好奇の目、疎外感といった性的マイノリティーを抱えている人たちで構成されているシドニーゲイレズビアン聖歌隊(Sydney Gay & Lesbian Choir)。その彼ら彼女達が贈る2日間のコンサート。今年で30周年を迎えるこのイベント。今年のテーマ、United We Shineを感じながら耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
会場:Everest Theatre Seymour Centre(Cnr. City Rd. & Cleveland St., Chippendale)
日時:2月19日(土曜日)午後7時から、20日(日曜日)午後5時から
料金:有料です。こちらで確認してください

Web: https://www.mardigras.org.au/events/stronger-together
Laneway

Laneway、日本語の意味は、小道、路地、細道になります。
マルディグラ最終日にサリーヒルズ Surry Hills で行われる屋外イベント。
サリーヒルズと言えば、LGBTの人たちが多く住んでいる地域でもあります。そこで最終日午後2時(昼間)から行われるマルディグラパーティーイベント。盛り上がらない訳がない。DJも数多く参加してこのイベントを盛り上げてくれます。
会場:The Beresford(354 Bourke St, Surry Hills )
日時:3月6日(日曜日)午後2時から11時
料金:最終日最後のイベント。もう売り切れています。
Web: https://www.mardigras.org.au/events/laneway
クィアアートアフターアワーズ Queer Art After Hours

Art Gallery of New South Wales(NSW州立美術館)が、閉館後にマルディグラ仕様に変わります。クィア(Queer 性的マイノリティー)視点からのマルディグラアートツアーがあったり、ダンスパフォーマンス、トークショー、ワークショップとマルディグラアートを楽しめます。
会場:Art Gallery of New South Wales(Art Gallery Road, Sydney)
日時:2月26日(水)5PM~10PM ■料金:入場無料
Web: mardigras.org.au/events/queer-art-after-hours
マルディグラサンセットクルーズ Mardi Gras Sunset Cruise
2022年3月3日(木曜日)に行われるこのマルディグラサンセットクルーズ Mardi Gras Sunset Cruise。オペラハウス脇にあるMan O’War Stepsから午後6時に出航します。シドニー湾内4時間のクルーズ。船上からのオペラハウスを見ながら優雅にマルディグラを堪能。なのでドレスコード有ります。
会場:Man O’War Stepsから出航
日時:3月3日(木曜日)午後6時から
料金:$99.80
こちらからチケットは購入できます。
Web: https://www.mardigras.org.au/events/mardi-gras-sunset-cruise-by-planetdwellers
その他にもあるイベント

2022年のマルディグラはその他にも多くのイベントが開催されます。
カテゴリーとして、
Fee Event, Parties, Comedy, Family, Film, Music, Performing Art, Talks&Ideas, Visual Art, Online Events
10部門にイベントが判れております。
マルディグラギャラリー Mardi Gras Galleries
こちらでは、2018年からのマルディグラの様子を写真を見ることができます。
コロナ前と今。比べてみるのも面白いですよね。

まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はマルディグラについて記事にしましたが、今年行われない、数年前まで行っていたイベントもいくつかご紹介しましたが、その時の情勢によってイベントが変化するのもマルディグラの面白さではないでしょうか!
私も何度かマルディグラパレードを見に行きましたが行くたびにその迫力とパワーに圧倒されます。
オーストラリアでは2017年に同性婚が認められましたがLGBTへの差別や偏見、風当りが完全に消えたわけではありません。
その中年々規模が大きくなるこのシドニーゲイアンドレズビアンマルディグラ Gay & Lesbian Mardi Gras。
シドニーのLGBTに対する寛大さを知ることができます。
2019年12月に新型コロナウイルスが発見され2020年に入りコロナウイルスが世界中に広がりを見せている中で2月29日(土曜日)にパレードは行われました。
*通例なら3月第一土曜日に行われるパレードですが曜日の関係上この年は2月最終土曜日にパレードは行われました
昨年(2021年)はコロナに負けないようコロナ規制を守りつつ各イベントが行われましたし、今年もその流れに沿ってイベントが行われる予定です。
このパワーはすごいものがあります。このパワーで世界中にあるコロナを吹き飛ばしてほしいです。
余談ですが、実はシドニーの2月から3月はとても忙しいのです。
チャイニーズニューイヤー、バレンタインデー、そしてマルディグラ!