こんばんは、シドニーマンです。
シドニーがあるニューサウスウェールズ州は、新型コロナウイルスをしっかりと抑えている方だと思います。
見た目だけはコロナ発生前に近い状態で、昨年は行えなかった各種イベントは今年は規制を守りつつ行えております。
シドニー2021年6月の気になるイベント
社会は前に進んでいる様に見えます。
ですがレストラン業界はより一層深刻な人手不足なのです。
2021年の現状は?
ニューサウスウェールズ州は新型コロナウイルス経済支援策として今月末までDine & Discover Voucherが使えます。
そのおかげで、レストラン、カフェ等の飲食関係、イベント、アクティビティ関係は人の出入りがあり売上も有り経済が動いています。
売上にも集客にもそれなりに成果が出ているようなので、この経済支援策は良い結果が出ている気がします。
ここまでは良いのですが、受け入れる側(私が従事しているのは飲食業界なので、ここではレストラン事情です。)は、ナカナカ厳しい状況なのです。
コロナ発生前と何が違う?

コロナ発生前と一体何が違うかと言えばで、
スゴイ人手不足。
レストランで働こうと思っているヒトが少なすぎるのです。
想像してみてください。
人手不足で忙しいレストランで働いてる自分の姿を。
シドニーでレストランに行けば今は何処も人手不足で致し方なくスタッフは少人数での営業です。
その中にわざわざ仕事を求めていきますか?
他の仕事があるか、他で駄目なら、、、
と考えるのが普通です。
なのでスタッフ確保が非常に大変で、どのレストランも通常よりも少ないスタッフで営業しています。
なぜスタッフ確保が非常に大変か

シドニーと言わずオーストラリアでは、どのレストランやカフェもスタッフと言えばワーキングホリデーや海外留学生がメインになります。しかし新型コロナウイルスの影響でオーストラリアは鎖国中です。その為アテにしているワーキングホリデーや海外留学生が入国できない状態です。
今こちらにいる彼ら、彼女達は、昨年、一昨年以上前からこちらに滞在しています。ビザの期限が迫ってきています。学生ビザは延長可能ですが全員が延長するわけでは無いので帰国していく人達もいます。ワーキングホリデーの方達も同じです。延長する人もいればビザを切り替える人もいる。帰国していく人たちもいます。
帰国を選んだ人たちは、それぞれの理由で各母国に帰っていきます。つまり日々誰かが帰国しているのです。
ということは、どんどん労働力が少なくなっている事なのです。
それでもビジネスは続けなければ(レストランを営業し続けなければ)こちらに残っている私達の生活に支障をきたします。
そうなると今まで雇わなかった人達に目を向けなければならないのです。
それがローカル高校生や大学生達になります。
一体何が違う
ではワーキングホリデーや海外留学生とローカル高校生や大学生では何が違うのか。
世代的には皆同じであったり近い状態でありますが、考え方が根本的に違います。
ワーキングホリデーや海外留学生は、こちらでバイトをするにしても条件は時給だと思います。時給なので労働時間によって収入が違ってきます。(なかには固定給を受け取れる方達もいるでしょうが、そのあたりについては割愛します。)
そのバイトで受け取った給料で家賃を払ったり、生活費に当てたり、学費に当てたりしています。なので何時間働いたかが重要になるのですが、ローカルの方たちは家族と一緒に済んでいるケースが殆どです。ですので家賃を気にすることも無し生活費に追われる事もありません。全て自分の為に使えます。
この差はスゴク大きいのです。
少ないスタッフでそれなりに売上があるなら儲かって良い?!
単純にいつもより少ないスタッフでそれなりに売上があるなら儲けが出て良いと思うかもしれません。
オーナーや経営者は嬉しいかもしれません。そして間違いではないと思いますが、この場合はいつまでこの状態なのかが見えている場合です。
今日のディナー営業だけ、スタッフが一人足りない。
とか、
今日を凌げば明日はいつもどおりスタッフがいる。
この様な状態なら、みんな踏ん張ってくれってくれるでしょう。
しかし、現状は新型コロナウイルスの影響で次のスタッフを見つけるのが非常に難しい。
また大学生を多く雇っているのであれば、同じ時期にテストがあったり、同じ時期にスクールホリデーに入ります。となると同じ時期にこぞって休んでしまう。
そうなるとその日勤務出来るスタッフ各一人一人に掛かってくる仕事の割合や、慣れているスタッフに掛かってくる仕事の負担が増えてきます。
その時は良いかもしれませんが、今は新型コロナウイルスのお陰で先の見えないトンネルの中に居るようで肉体的にも精神的にもシンドイのです。
私たちは人間です。休みなしで仕事だけしていればよいわけではありません。他にもすることがあります。私の様に家族を持っているのであれば尚更です。
いつまでも休みなしで働くわけにはいきません。
今後の展開?
私は今でもレストランの現場で働いております。
2019年、2020年 そして2021年と新型コロナウイルスの影響でシドニー飲食業界がどう変わってきたかを見てきております。その私が感じていることですが、今後ますます人手不足になると思います。
理由は、先にも述べた様に帰国者がいても来豪する方たちが非常に少ないからです。
それとローカルの高校生や大学生も今や仕事を見つけているので、今後新たに都合よく新しいスタッフを見つけようとしても今以上に難しいのは明白です。
それこそ本当にスゴイ条件で引き抜きでもしない限り都合良くスタッフを抱えておくことは難しい状況になっていくのではないかと思います。
一説によれば、2022年6月頃を目処に鎖国を解く方向で政府は動いているとか。
もしそうだとしても、1年後です。
終わってしまえば、
ああ、あの時期大変だったね。
よく頑張った!
と言えるかもしれません。
ここで私が働かせて頂いてるレストランを例に挙げてみますが、
多くの大学生が働いてくれています。彼ら彼女らも学校の宿題やテスト、そして仕事の負担と忙しく、私の様な正社員はそれらをカバーすべく結果お互い休めていない。
ですので私を含め殆どのスタッフが疲れています。
これは何も私が働かせて頂いてるレストランだけが陥っている状況ではありません。シドニー各所で働いているレストランの知り合いや各業者の方々に聞いても同じ事を言ってます。
私はまだその日のうちに帰宅できていますが、知り合いの多くは平日週初めから既に午前様状態。週末は悲惨です。
今からこの調子では、どうなることやら。。。。。
本当にあと1年でこの状態から抜け出せるのか?
これも新型コロナウイルスの情勢次第で変わってくることなのでアテにはできません。
今から1年休みなしで働くわけにはいきません。

まとめ
いかがでしたでしょうか?
現在のシドニーレストラン飲食業界の状況ですが、ナカナカ厳しい状況なのです。
私ことシドニーマンが、見ている、感じている、シドニー飲食業界の内側や現状で私が働いてるレストランだけではなく他のレストランも同じように大変なのです。
これから半年。
あとそれぐらいは何とかなるとは思いますが(これもあくまでも私の勝手な想像ですが)、それ以降この調子であれば、経済やビジネスよりも先にヒトが潰れていくのではないかと大変心配しています。(アラフィフオヤジの私には他人事ではありません。)
コロナさん、もういいでしょ。